いつも難民起業サポートファンドESPREを応援いただき、ありがとうございます。
今回は、難民起業家の卵であるアフリカ出身のアメドさん(仮名)についてお伝えします。
アメドさんは、現在、工場で勤務し、日々の生計をたてています。そんなアメドさんは、「日本でアフリカレストランを立ち上げたい!」という想いをもって、ESPREの門を叩きました。

そして先日、アメドさんの起業の可能性を評価すべく、日頃ESPREを応援いただいている方々にもお越しいただき、アフリカ料理の試作会を行いました。日本では、中々口にすることの出来ない料理ということもあり、調理に際して若干の不安も抱いていたスタッフでしたが、アメドさんの買い出し時の食材選定のスピード感、そして調理時の手際のよさは、その不安を拭い去るものでした。実は彼は、母国にいたときに母親が経営していたレストランを手伝っていたといいます。“母国の母の味を、多くの日本の方に楽しんでほしい”、そんな想いが、アメドさんを起業の道へと突き動かしているようです。

調理中のアメドさん

調理中のアメドさん

最終的に出来上がったメニューは、アフリカ風すいとん“Fufu”、ライスボールとスープのセット、アフリカ風ピラフ、の3つです。試食の結果、参加者の方から「ティラピアの骨は調理時に取り除くべき」等、細かい改善点の指摘はいくつかいただいたものの、「Fufuがもちもちしていて美味しい!」、「見た目は以上に味がまろやかで食べやすい」、「ライスボールやピラフは米食の日本人にも受け入れられるのでは」といった好意的な意見が多く出ました。

結果として、今回の試作会を通じて、彼の料理人としてのポテンシャル、そして何より、彼の起業に対する決意と想いを強く感じました。

左上:Fufu、右上:ライスボールとスープのセット、下:アフリカ風ピラフ

左上:Fufu、右上:ライスボールとスープのセット、下:アフリカ風ピラフ

ただ、店舗の内装費用など、多くの資金を要する飲食業。現在のアメドさんの収入では、とても全てを賄うことはできません。そこで、レストラン開業に必要な資金を得るため、まずは貿易業を営もうとしています。

今後、ESPREは、アメドさんに対して、貿易業に関してもサポートを行い、融資についても審査していきます。また、レストランに関しては、継続的に収益を得られるような事業計画の策定から支援していきます。

ESPREは、アメドさんのように、自ら事業を立ち上げようとチャレンジする難民起業家の事業への経営のサポートや、審査の上での融資を行っています。今後も、アメドさんやその他の難民起業家の挑戦に、ご注目ください。

※ より多くの難民起業家を支援するために、ESPREでは常時、さまざまな形で活動を支援いただける方を募集しています。詳しくは、こちらをご覧ください。